多摩ニュータウン植物記Part5

元サラリーマンの植物ウォッチング第5弾

クササンタンカ


 アカネ科クササンタンカ属の「クササンタンカ(草山丹花)」。熱帯アフリカ原産の多年草だが耐寒性が弱く日本では一年草の扱いになる。これは南陽台団地で見掛けたものだが、夏から秋に掛けて枝先に、赤、ピンク、白などの星型の花をたくさん咲かせる。園芸では“ペンタス(Pentas)”の名で流通しているが“ペンタス”は属の総称。クササンタンカの名前は常緑低木のサンタンカ(山丹花)に似ていることから付けられているが、サンタンカが4弁花であるのに対してクササンタンカは5弁花になる。
 “penta”はギリシア語で“5”を表すペンタゴーノンに由来するが、ここでギリシア語を少しおさらいしておこう。1から10までの数は順に、モノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ、ノナ、デカとなる。倍数は100がヘクト、1,000がキロ、1,000,000(百万)がメガ、1,000,000,000(10億)がギガ、1,000,000,000,000(1兆)がテラになる。逆に小さいほうは、1/10(1分)がデシ、1/100(1厘)がセンチ、1/1,000(1毛)がミリ、1/1,000,000(1微)がマイクロ、1/1,000,000,000(1塵)がナノ、1/1,000,000,000,000(1漠)がピコになる。気象用語のヘクトパスカル(かつてはミリバールだった)、携帯電話やバソコンのギガやテラ、ナノ化粧水などで日常的に使われている言葉も多い。
 先月30日に理化学研究所スーパーコンピューター“京”が役目を終えてシャットダウンした。2012年からの稼働で7年間の運用であったが、後継の“富岳”にも是非頑張ってもらいたい。その“京”は数を表す言葉だが、これもおさらいしておくと、一、十、百、千、万、億、兆、京、垓(がい)、じょ(禾に予)、穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)、恒河沙(こうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)、無量大数(むりょうたいすう)となる。これは小学生の頃に興味本位で覚えたことがあった。